変造語「ありがとうでした」 |
お偉い先生方がテレビのワイドショーなどで、日本語が乱れていると目くじらを立てているのを良く見かける。 確かに私自身も美しい日本語を話す事は出来ていませんが、この意見には同調せざるを得ません。 今回はその中でも「ありがとうでした」という新しい表現方法(変造語)が正しい日本語として定着して来た背景を私風に考察して見ました。 だれかに感謝するとき、「ありがとう」とか「ありがとうございました」とごく自然に言いますし、書きますよね。 しかし、たまに「ありがとうでした」という変な日本語をネットやメールで見かける事がありませんか?たまに「ありがとでした」などと、「う」の字が省略される事もある様だ。更に「ありがとです」などと現在形で使われる事もある様です。 日本語には敬語と云うものがありますので、親しい友達などには「ありがとう!」などと気軽に言える言葉も、目上の人に対してや、その他一般に丁寧に感謝するときは「ありがとうございました」と言うのが普通ではないでしょうか。この敬語の使い分けが外国人にとっては非常に覚えにくく、厄介なものらしいのですが。 しかしこの問題の「ありがとうでした」と云う言葉は、私の考えでは親しい友人と目上の人との中間の人に相当する言葉では無いだろうか思うのです。 日本に古くから、「親しき仲にも礼儀あり」という諺があります。 「ありがとうでした」という変な日本語は、相手と親しくなりきれていないもどかしい感情が、この言葉を作り出したのではないかという事なのです。 「ありがとう!」では馴れ馴れし過ぎるし、「ありがとうございました」では丁寧過ぎるのです。それじゃと云って、考え出されたのが「ありがとうでした」では無いでしょうか?。 この様な発想は、私達の年代ではなかなか思いつかない発想である。 日本人の言語感覚は、基本的に優れていると思うのである。 この「ありがとうでした」は変な日本語だけど、最近よく見かける様になると、それはそれなりになんだか味があり、切れの良い言葉のように思えてきたから不思議である。 「ありがとう」では何となく尾を引く感じですが、「ありがとでした」と云われるとそこでスパッと切られる感じがするのです。(あくまでも私感です) オーストラリアでは基本は英語なので「ありがとう」と云うのは「Thank you」ですが、この様に気軽に「ありがとう」言いたい時は、「Ta!」と言えばいいそうである。「タァ!」だ。「ヤァ!」では無いので間違えないように。 もしオーストラリアに旅行に行って、地元の人に親切にされたら、「Ta!」と言ってみよう。 また「ありがとう」という表現が、世界中に多様に存在するということはとても素晴らしい事だと思うのです。ここに世界で交わされる「ありがとう」をご紹介します。但し、発音の関係で多少の違いが発生しますがご了承下さい。 イタリア語 (グラーツィエ) オランダ語 (ダンキュー ヴェル) 韓国語 (カムサハムニダ) ギリシャ語 (エフハリスト) スペイン語 (グラシアス) ドイツ語 (ダンケ) トルコ語 (テシェキュル エデリム) ノルウェー語 (トゥーセン タック) ハンガリー語 (ケセネム) フランス語 (メルシィ) ポルトガル語 (オブリガード/オブリガーダ)男性用と女性用 ルーマニア語 (ムルツメスク) ロシア語 (スパシィーバ) ペルシャ語 (モタシャッケラム) スワヒリ語 (アサンテ サナ) おまけに、エスペラント語(ダンコン)、アイヌ語(イヤイライケレ) 「有難う」のこの一言を覚えていれば、どこ行っても争い事は起きません。 2004年08月25日(水)[82] |
by akiko_550722
| 2004-09-09 18:20
|
<< いじめられた政治家 | 現代版古本屋? >> |